赤は革命とそのために犠牲になった国民を、白は希望ある明るい未来を、黒は外国に支配されていた暗黒の時代を克服したことを表しています。
この3色は1952年の革命時に用いられて、解放の象徴となり、多くのアラブ諸国で採用されました。
中央には黄色で鷲が描かれています。この鷲は、12世紀にエジプト、シリアを中心に活躍し、十字軍との戦いでも人道主義者として知られているサラーフ・アッディーンのシンボルです。
鷲の下にはアラビア語で、エジプト・アラブ共和国と書かれています。
エジプト国旗の変遷
19世紀初頭に、ムハンマド・アリーがオスマン帝国内のエジプトで権力を掌握しました。
3つの星と三日月の意味は、3つの大陸(アフリカ、アジア、ヨーロッパ)での勝利の願いと、エジプト、スーダン、ヌビア(エジプト南部からスーダンにかけての地方)における彼の主権を象徴するものです。
オスマン帝国の旗に似せているのは、ムハンマド・アリーはオスマン朝を退位させ、王位を自分で掌握するという野心を抱いていたためといわれています。
1922年、イギリスはエジプトの独立を認めることに同意しました。
緑はイスラム教のシンボルであり、国の農業を表しています。
3つ星は王国の領土(エジプト、スーダン、ヌビア)や、国の代表的な宗教(イスラム教、キリスト教、ユダヤ教)を象徴しているとされています。
1952年、青年将校のクーデターにより、エジプトは王国から共和国になりました(エジプト革命)。
ただ、共和国の宣言後も緑の国旗は使用され続け、中央に鷲の紋章が入ったこの旗は1958年まで公式の地位に達することはありませんでした。
1958年、エジプトとシリアはアラブ連合共和国として団結し、エジプト共和国の旗に基づいて新たな国旗を採用しました。
2つの緑の星は、連合の2つの国(エジプトとシリア)を表します。この旗は、今でもシリアの国旗として使用されています。
1972年、エジプトがシリアとリビアと共にアラブ共和国連邦を設立したとき、2つの緑の星は再び鷲の紋章に置き換えられました。この紋章はシリアの国章である“コーランの鷹”です。
上の赤は色合いがわずかに明るくなりました。
アラブ共和国連邦は1977年に解散しましたが、エジプトは1984年10月まで共和国連邦の旗を使用していました。
1984年10月4日、中央の紋章に変更がありました。また、赤色は以前の暗い色合いに戻されました。
鷲が描かれている国旗・旗
鳥がデザインされている国旗は多数ありますが、その中でも一番描かれているのは鷲(ワシ)です。
エジプト以外で鷲が描かれている国旗を集めてみました。
アルバニアの国旗 | セルビアの国旗 | モンテネグロの国旗 | メキシコの国旗 |
ザンビアの国旗 | カザフスタンの国旗 | モルドバの国旗 | アメリカ領サモアの旗 |
アメリカ領ヴァージン諸島の旗 |
エジプト国旗のパーツごとの説明
汎アラブ色の国旗
鷲…イスラムの英雄サラーフ・アッディーンのシンボル
文字…アラビア語で「エジプト・アラブ共和国」
革命、犠牲者の血
希望、平和
過去の抑圧
エジプトの基礎データ
面 積 | 1,001,000km² |
---|---|
首 都 | カイロ |
言 語 | アラビア語 |
主要産業 | 農業、鉱工業、貿易・金融・保険、石油、運輸 |
通 貨 | エジプト・ポンド |
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