中国の国旗は、「五星紅旗」と呼ばれ、中華人民共和国成立と共に採用されました。
地色の赤と星は、共産主義のシンボルですが、公式には、紅は革命を象徴し、星の黄色は、赤い大地に現れる光明を象徴するものとされています。
また、大きな星は中国共産党、4つの小さな星は中国人民を代表するもので、中国共産党の指導の下における人民の大団結を象徴するとしています。
国旗ができるまで
1949年6月に人民日報にて以下の要件で国旗の公募が行われました。
- 中国の特徴(地理、民族、歴史、文化など)を表現する
- 政権の特徴(労働者と農民の同盟に基づく労働者階級が率いる人々の民主独裁)を表現する
- フォームは長方形で、長さと幅の比率は3対2
- 色は主に赤ですが、他の色も使用できます(周恩来は後に「赤ベース」に変更しました)
同年7月、当時上海で働いていた経済学者で芸術家でもある曾聯松が屋根裏部屋で旗のデザインを始めました。後に彼の案が採用されて、報酬として旧人民元で500万元(現在の約500元)を手にしました。
国旗を決める会議の一部の代表者は、4つの小さな星は不適切であり、資産について言及すべきではないと考えました。
当初、毛沢東とほとんどの代議員は1つの星と黄色い帯が描かれたパターンに同意しましたが、張志中は後に毛沢東に反対を表明し、「帯は国を分断する疑いがあり、孫悟空の頭の黄金の輪を連想させる」と進言しました。
さらに、陈嘉庚は毛沢東と周恩来に勧告を行い、「政権の特徴は地理的特徴よりも重要であるため、黄河を象徴する帯の使用を主張する必要はない」と主張しました。
初期の案 下の黄色の帯は「黄河」を表しています。 | 初期の案 「黄河と揚子江」を表しています。 | 初期の案 「黄河、揚子江、珠江」を表しています。 |
1949年9月27日、中国人民政治諮問会議の最初の全体会議で、中華人民共和国の国旗を5つ星の赤旗として採択しました。
1949年10月1日の設立式典で、毛沢東は中華人民共和国の中央人民政府の設立を発表し、ボタンを押して天安門広場で初めて5つ星の赤い旗を掲げました。
1954年9月に最初の国民会議が最初の中華人民共和国憲法を可決した後、5つ星の赤い旗は中華人民共和国の憲法上の旗になりました。
1990年6月28日、第7回全国人民代表大会の常任委員会の第14回会議において「中華人民共和国の旗に関する法律」(旗法)が可決・公布され、1990年10月1日に施行されました。
「旗法」は、国旗の製造方法、吊り下げの機会、吊り下げ方法を規定するだけでなく、国旗が「中華人民共和国の象徴である」ことを強調していて「すべての市民と組織は国旗を尊重し、保護する必要があります」と示されています。
中国の国旗を参考にした国
シンガポールの初代首相リー・クアンユーは「三日月はイスラム教徒、5つ星は共産主義者に配慮して中華人民共和国の五星紅旗をモデルにした」と回想録で述べています。
4つの星の向き
正しい4つの星の向き | 間違っている4つの星の向き |
小さな4つの星の向きは、大きな星の中心に向けてそれぞれ傾いているものが正しい表記となります。
これに関して、過去に問題になったことがあります。
2016年のリオデジャネイロ五輪で、表彰式に掲揚された中国の国旗が間違っていると中国当局から抗議を受け、大会組織委員会が謝罪をするということがありました。
赤い色と星
赤い色と星は「社会主義」や「共産主義」のシンボルでもあります。
中国以外にもこれらを採用している国がいくつかあります。
ベトナムの国旗 | ブルキナファソの国旗 | 北朝鮮の国旗 | アンゴラの国旗 |
旧ソビエト連邦の国旗 |
中国に関係する旗
香港の旗 | 返還前の香港の旗 | マカオの旗 | 台湾の旗 |
中国国旗のパーツごとの説明
通称「五星紅旗」
中国共産党
労働者・農民・知識階級・愛国的小資本家
もしくは、満州族、モンゴル族、トルコ系ウイグル族、チベット族
共産主義革命
中国の基礎データ
面 積 | 9,597,000km² |
---|---|
首 都 | 北京 |
言 語 | 中国語 |
主要産業 | 農業、エネルギー産業、鉄鋼、繊維、食品 |
通 貨 | 人民元 |
中国国旗のフリー素材
↓イラストACから無料でダウンロードできます。jpg、png、AI(Adobe Illustratorファイル)
コメントを残す