1997年7月に香港がイギリスから中国に返還され、現在の旗が制定されました。中央には香港の市花であるバウヒニアの花がデザインされています。
赤は中国の社会主義を、白は資本主義を象徴し、香港の一国二制度を表しています。花びらの中に描かれている赤の5つの星は、中国の国旗「五星紅旗」にちなんでいて、中国同胞としての一体感を表しています。
香港の旗の変遷
1997年6月30日までの大半の期間、香港はイギリスの統治下にありました。
イギリス統治下の香港では、左上のカントン部にユニオンジャックを配したブルー・エンサインと紋章をあしらった旗が使用されました。
1842~1870年
1839年にアヘン戦争が勃発、1841年にイギリス軍は香港島を占領しました。そして翌年、南京条約が締結され、香港島はイギリスに割譲されました。
1870~1876年
ブルー・エンサインに、王冠と香港のH.K.がデザインされた旗。
1876~1941年
ブルー・エンサインに地元の風景が図案化された紋章が入っています。手前は香港島の北岸、ヴィクトリア港に中国式の帆船とイギリス商船が描かれていて、向こう側に見える陸地は九龍半島です。
1941~1945年
1941年12月に太平洋戦争が勃発すると、日本陸軍がイギリスの植民地である香港のイギリス軍に対して侵攻を開始し、これを占領しました。香港は日本が統治することとなり、日章旗が使用されました。
1945~1955年
第二次世界大戦後、敗戦した日本に代わり再びイギリスの統治下になった香港の旗は、以前のものに戻されました。
1955~1959年
構成はほとんど一緒ですが、地元の風景の図案が少し変化しました。
1959~1997年
ブルー・エンサインに香港の紋章があしらわれた旗です。
楯を挟んだライオンと龍が印象的なこの紋章は、イングランド紋章院がデザインしたもので、香港政庁が正式に旗と紋章のデザインとして採用しました。
この旗は、1997年に香港が中国に移転するまで使用されていました。
それ以来、香港の独立派の象徴となっています。
1997年~
現在使用されている旗は、1990年2月の香港基本法起草委員会第9回全体会議において、いくつかのデザインの中から投票によって採用されました。
そして、1997年7月1日の香港返還の時に式典で初めて公式に掲揚されました。
ブラックバウヒニア
2019年、逃亡犯条例改正案の抗議に関連して、黒地に一部が枯れたバウヒニアの旗が、抗議の象徴として掲げられました。
香港の旗のパーツごとの説明
香港を象徴する「バウヒニアの花」
中華人民共和国を表す
香港を表す
一国二制度
香港の基礎データ
面 積 | 1,100km² |
---|---|
経済形態 | 1997年7月1日に中国に返還され中華人民共和国香港特別 行政区となり、資本主義制度と法治主義が、少なくとも50年間は変わらないと保証される「一国二制度」 |
言 語 | 英語、中国語、広東語 |
主要産業 | 金融業、工業、観光業 |
通 貨 | 香港ドル |
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