ブータンという国名は、公用語のゾルカ語で、自称「雷龍の国」を意味します。国旗にもその意味の通り、龍の絵が描かれています。
20世紀の半ばに、似たようなデザインの旗がいくつも作られ、1969年から現在の国旗が使われています。
左上部の黄色は、王の世俗の権力を、右下のオレンジ色は、仏教を象徴しています。龍の白は清浄を表し、四肢がつかんでいる宝珠は富と繁栄のシンボルとされています。
また、龍のデザインが別のバージョンの国旗もあります。

ブータン国旗の変遷

1949年にインド・ブータン条約の調印で使用されたブータン最初の国旗です。
国旗の中央に、緑色の縁取りをした龍がデザインされています。

1956年に、ブータンの3番目の国王であるジグミ・ドルジ・ワンチュクが、ブータン東部を訪問する際に、国旗のデザインが刷新されました。
龍の縁取りが緑から黒になって、向きも対角線の方向と同じになりました。
すでに1950年代後半ごろから、国務長官や国会議員のダショー・シンカー・ラムは、国王から旗にいくつかの修正を加えるよう要請されていました。
国王は、インドの役人が訪問した際に、正方形に近いブータンの国旗が、長方形のインドの旗のようにひらひらしなかったことに不満を伝えました。その後、ブータンの国旗の縦横比は、インドの国旗に似るように変更されました。

1969年、王の命令により、右下の赤はオレンジに置き換えられました。龍は斜めの境界線に沿った配置になり、4つの足全てに宝珠を持ちました。
このデザインが現在まで使用されています。
架空の動物が描かれている国旗
ブータンの国旗には龍が描かれていますが、架空の動物が描かれている国旗は他にもあります。
アルバニアの国旗

“双頭の鷲”がシルエットでデザインされています。
これは、15世紀の民族的英雄スカンデルベク家の紋章です。
セルビアの国旗

セルビアの国章である“双頭の鷲”です。
何世紀にもわたるセルビア人の民族的アイデンティティの象徴です。
モンテネグロの国旗

古くは、東ローマ帝国に由来する“双頭の鷲”がデザインされています。
セルビア・モンテネグロの時代にも、国旗には双頭の鷲が描かれていました。
ウェールズの旗

ウェールズの象徴である“赤い竜”が描かれています。
ブータン国旗のパーツごとの説明
国の守護神、持っている4つの玉は富の象徴
王家の権威
仏教の信仰
ブータンの基礎データ
面 積 | 47,000km² |
---|---|
首 都 | ティンプー |
言 語 | ゾンカ語 |
主要産業 | 農業(米, 麦他)、林業、電力 |
通 貨 | ニュルタム |
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